「海や水辺は危ないから近づいちゃダメ!」
いつの日か、私たちにとって水辺空間は立ち入りがたい存在になってきました。
もちろん水回りには危険が潜んでいますし、ほんの少しの油断が重大事故につながるリスクが多く存在するのも事実です。
なぜ、そんな危険の潜む空間に人々の賑わいを創り出そうとするのか。
日本という国は海に囲まれた「島国」です。国土こそ世界的に見ても大きくはありませんが、日本を囲む領海は国土面積の12倍を誇ります。この面積をいれると世界第6位の広さを誇る海洋国家なのです。
海は多くの資源を有し、古くから人々の生活を支えてきました。現在も物流から私たちの食事に至るまで密接な関係があります。
これからの日本の将来を支えるために、決して排除できない存在とも言えるでしょう。
新潟は1869(明治元)年に開港し、2019年には開港150周年を迎えました。
世界へ拓けた新潟港は、多くの資源や文化が流入し、日本海側の重要港へと進化を遂げたのです。
新潟は昔から多くの水害と共に発展してきました。信濃川河口域に位置する新潟西港は大河津分水路と関屋分水路の建設により水害に強い河川敷になり、ピア万代やミズベリングなど公共空間利用が活発化したことで、地域の新たな魅力の一つになっています。
また、港の海面は潮の干満により1日に変動します。しかし、新潟西港の干満差は多くても30センチ程度と小さく、安定した水面が確保できることで、人と水辺が近い地域といえます。
私たちは、そこに来る誰もが、不便なく、安全に利用できる水辺を目指します。
海が好きな人も、そうでない人も、水辺に足を運び、新たな気付きを得ることで関心を集め、自然と賑わう空間を創造する、そんな水辺を「ブルーオーシャンビーチ」と呼んでいます。
限られた海洋資源を賢く使い、未来へと繋げることは私たちの使命です。
世界と繋がる海を理解し、海の豊かさを守り、伝えていきましょう。
代表理事 本間 海渡